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『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』公開記念「興行収入」レポート、『ハリポタ』映画シリーズ20年の振り返り

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』2022年4月8日(金)公開、映画前売券(一般券)(ムビチケEメール送付タイプ)

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』公開に便乗して、『ハリポタ』映画シリーズ20年の「興行史」を振り返る。

 

  • メガヒットだけど右肩下がりの『ハリポタ』

ハリー・ポッターと賢者の石 (吹替版)

『ハリー・ポッター』は2001年公開の1作目『賢者の石』を皮切りに2011年まで10年間に及んで展開されたJ・K・ローリングの人気ファンタジー小説を実写映画化したシリーズ。日本での累計興行収入は全8作品で960.3億円と1作品あたりのアベレージで100億円を超え、シリーズの半分が興行収入100億円を突破しているメガヒットコンテンツ。完結後も日テレの『金曜ロードショー』で繰り返し放送されたことから、人気の衰えを知らないシリーズとして認識されている。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2 (吹替版)

一方で日本での興行収入は1作目から「203.0億円→173.0億円→135.0億円→110.0億円→94.0億円→80.0億円→68.6億円→96.7億円」と最終作『死の秘宝PART2』を除いて基本右肩下がり。その『死の秘宝PART2』も東日本大地震の影響があったとはいえ、シリーズ初の3D映画でチケットアベレージも高かったことやシリーズ歴代興行を更新する世界的な盛り上がりと比べると、ちょっと物足りない結果。「有終の美」ではあるが、100億円突破したかったというのが本音だろう。その一方で日本の興行収入が世界トップクラスを誇っていたのも事実である。

 

 

  • 日本で大ヒットの『ファンタビ』、世界では…

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(吹替版)

そんな「世界トップクラスの興行収入だけど、シリーズでみれば右肩下がり」「ただ完結後も地上波での放送が繰り返されて人気を維持してる」的な日本。そうであれば2017年よりシリーズ展開された『ファンタスティック・ビースト』シリーズも大ヒット間違いなしかと思いきや公開前は一つの懸念があった。それは「日本は『アメスパ』や『ホビット』みたいに役者が変わってしまうと、大ヒットシリーズの新作でも興行収入が大幅ダウンする傾向にある」ということ。

アメイジング・スパイダーマン (吹替版)

ホビット 思いがけない冒険 (吹替版)

現に『スパイダーマン』シリーズは日本ではサム・ライミ監督版は70億円前後の大ヒットだったのに設定と役者を新たにリブートした『アメイジング・スパイダーマン』シリーズは30億円程度まで半減し、最終作では興行収入100億円も超えた大ヒットシリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚『ホビット』シリーズにおいては同一キャストが出演しているにも関わらず15億円前後まで大幅ダウンした。

youtu.be

こうした経緯から「日本にキャストが来日してハッピ姿で鏡開きみたいなイベントとかしてるけど、興行的に思いの外振るわなかったら『ホビット』みたいに2作目以降『来日なし』みたいになってしまうだろうか…」みたいな心配もしてた。ただそれは自分の杞憂に終わって日本では興行収入73.4億円の大ヒット。世界的にも製作費1.80億ドルに対して全米興行2.34億ドル、世界興行8.14億ドルの大ヒット作品になった。

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(吹替版)

一方でその続編『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は日本では興行収入65.7億円と前作からやや落とす程度に留まったが、世界的には製作費2.00億ドルに対して全米興行1.59億ドル、世界興行6.53億ドルと人気に陰りが見える結果となった。

 

 

  • 日本ではポップな宣伝の『ダンブルドアの秘密』

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そんなシリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は新型コロナ感染拡大による公開スケジュールの乱れに加えて、グリンデルバルド役のジョニー・デップの降板など公開前から悪い意味で注目集めた。一方でシリーズ20周年だならなのか、シリーズ人気に陰りが見え始めたからなのかは不明だが、『ハリポタ』シリーズからの振り返り映像や『ハリポタ』シリーズの方のダンブルドアを見せる『ハリポタ』との繋がりを強調する宣伝を展開。

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また日本では海外の宣伝とは異なり、相変わらずの「『ハリポタ』シリーズの楽しい部分を強調」するメチャクチャ明るいポップな宣伝で、そのノリに沿って「ダンブルドアにはどんな隠された秘密があるのかな!?」的なテンションで映画館に向かうと事故りそうなレベル。そんな本作の初週末2日間の興行収入は7.85億円で、公開初日を含めた3日間では10.55億円とオープニングで大台突破の意地を見せた。一方で最終興行65.7億円を記録した前作の初週末2日間の興行収入8.54億円、初日含めた3日間の興行収入14.71億円を下回るスタート。1・2作目が年末年始公開だったのに対して、本作はゴールデンウィーク興行であることや今後『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』など大作が控えていることがどの程度影響を与えるか注目だ。

 

国内映画ランキング(2018年11月24日~2018年11月25日) - 映画.com

 

 

  • 最後に…

『ファンタスティック・ビースト』シリーズに関しては興行収入より原作者・J・K・ローリングの発言が定期的に炎上してる方が不安要素…

 

【追記】日本での興行収入は43億円を突破して2022年5月現在で本年度洋画No. 1ヒットを記録する一方で、『ハリポタ』シリーズでは初の60億及び50億円割れでシリーズワースト記録。アメリカでは製作費2億ドルに対して興行収入が1億ドルに満たない見込みで、シリーズ打ち切りが噂されている。

 

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