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【川口春奈×目黒蓮×鈴鹿央士】「本音は自分のため、オレがしんどいだけ」、「優しさ」だけでなく「弱さ」も見せた『silent』の湊斗

川口春奈主演木10ドラマ『silent』のメインビジュアルは紬と想のロマンチックな姿が大きく映し出されている一方で湊斗の扱いは小さい。そのため、紬の今彼である湊斗は紬と想が再び付き合い始めるという視点においては邪魔な存在でしかなく、初回放送時は何となく「嫌な奴」くらいに思っていた。

 

  • 湊斗のいう「好きな人」

しかしそれは大きな誤解だった。湊斗は紬曰く「人のために優しさを全力で使っちゃって、自分の分残すのを忘れちゃう人」、その言葉の通り湊斗は音のある世界を失った想のために全力で動き、ついには紬を本当に笑顔にできるのは想、と判断して別れを決める。しかも別れの理由は「好きな人がいる」、これは想が紬に別れる際に送ったLINEの言葉と同じ。そして恐らく想の「好きな人」は紬だけに向けられたものである一方で、湊斗の「好きな人」は紬だけでなく想にも向けられていたのだろう。

 

 

  • 紬とコンポタ

湊斗の優しさに多くの視聴者は涙をしたが、その一方で多くの視聴者は紬の相手は湊斗ではなく想だと思っている。何故なら紬は想の耳が聞こえなくなると知るとすぐに手話を覚え、想が「湊斗に悪いから2人で会うのはやめよう」と提案されると「今好きなのは湊斗でそうは好きじゃないから大丈夫」という趣旨の説明をして、想が去った後に涙する。更に紬は湊斗の前では見せない笑顔を想の前では見せ、また紬も想の笑顔を引き出せる存在。極め付けはコンポタ、2話目で想の耳が聞こえなくなっていることを知って動揺する紬に対して湊斗は「ミルクココアとカプチーノ、どっちがいい?」と問い紬は「コンポタ」と答え、湊斗は「コンポタもあります」と2人の分かり合っている様子を見せていたが、4話目では自動販売機で飲み物を買う湊斗をイタズラする形で選んだのがコンポタ。また湊斗は紬と付き合って3年、紬から音楽や映画をオススメされても「良かったよ」以上のことは返せなかったというが、恐らくこの紬が薦めてきた音楽や映画は想の好みと一致していて、それを想の友達だからこそ湊斗は「紬にお似合いなのは自分ではなく想なんじゃないか」とずっとコンプレックスを抱えていたことが推測できる。

 

 

  • 「優しい」だけじゃなく「弱さ」を見せた湊斗

それでも湊斗は想の耳のことを知る前は「想は紬は振ったのだから、自分が横にいてもいいはず」と自己を肯定化し、想の耳が聞こえなくなったと知ると「もしかしたら病気がキッカケにで性格が歪んでしまって、高校時代には勝てなかった想と違って今なら紬の横に相応しいのは自分なんじゃないか」と邪な気持ちが生まれていた。でも想と再会すると、自身が勝手に抱いていた願望と異なり、想は耳が聞こえない以外は高校時代と全く変わらなかった。そして「高校時代と同じで今も紬とお似合いなのは自分ではなく想」だと確信した。この気持を認めるのは物凄く辛かったと思うし、惨めでもあったと思う。だから湊斗は「想のため、紬のため」としながら「本音は自分のため」「オレがしんどいだけ」と想に打ち明ける。今回多くの視聴者が湊斗の行動に涙したのは、湊斗の「物語的に都合のいい優しさ」の裏にシッカリと湊斗の「人間らしい弱さ」があったからではないか、と思う。

 

 

  • 想が家族以外で初めて声を出した相手

そして想が耳が聞こえなくなって以降、家族以外で最初に声を出して喋ったのが湊斗だった。多分、想にとって人前で声を出すという行為は物凄い抵抗感があることだったと思うけど、湊斗の前では声を出した。それも湊斗が紬のことで本心を打ち明ける前、湊斗が自分の耳が聞こえていないことを忘れて、翻訳機から遠ざかっても話し続けている時だった。この時、想にとっては音が聞こえない世界に寂しさを覚えつつも湊斗には自分の状況を理解して欲しい、そんなことを思って声を出したのではないか、と感じた。つまり想にとって湊斗は自分の「弱さ」も見せれる存在だったのだと思う。

 

  • 最後に…

何年経ってもお互いの「弱さ」を見せ合うことが出来た湊斗と想。果たして紬との関係は今後どういう展開を迎えるのか… 

 

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