『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のスパイダーウーマンことグウェンが「トランスジェンダーなんじゃないか?」みたいな考察があるらしい。
14:トランスジェンダーフラッグ
『Pride』によると、このフラッグは1999年にトランスジェンダーの女性モニカ・ヘルムズが作ったもの。彼女は「どんな風に掲げても正しいという図案。自分の人生における正しさを見つけようとしている私たちを象徴している」と述べている。
ブルー:男の子を象徴
ピンク:女の子を象徴
ホワイト:移行期にあり、ジェンダーがなく、性的中立でもない人々を象徴
LGBTQの旗、いくつ知ってる?レインボーフラッグの種類とその意味|ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)公式
その根拠はグウェンの部屋にトランスジェンダー・フラッグが飾ってあり、そこに「Protect Trans Kids(トランスの子供を守れ)」との文字が書き込まれているから、というもの。
LiSA「REALiZE」Lyric Video(映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』日本語吹替版主題歌) - YouTube
自分は全く気づいていなかったのだが、MVの該当シーンを一時停止して確認してみると、確かに彼女の部屋にはそうした文字が書き込まれたフラッグがある。
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— Spider-Man: Across The Spider-Verse (@SpiderVerse) 2023年5月28日
また旗のデザインを意識した上でグウェンパートを見返してみれば、色彩も全体的に寄せている感は半端ない。
そのためグウェンがトランスジェンダーの支援に賛同していることも、製作側がそうした主張を意図して作品に盛り込んでいることも間違いないのだろう。
一方でだからといってグウェンが当事者か、と断定できるかと問われればそうとも限らない。自身が蜘蛛に噛まれてスパイダーウーマンとして活動することで、周囲とのギャップに悩み、親にも本当の自分を打ち明けられないという自身の境遇とトランスジェンダーの境遇を重ね合わせて支援活動に賛同しているのかもしれない。
勿論グウェンが当事者の可能性もある。「本人が自身をスパイダーウーマンと名乗っているから女だ」「マイルスとのシーンを見れば女だろう」との意見もあるようだが、前者はグウェンがトランスジェンダー女性の可能性、後者は両者の関係が恋愛描写とは限らないし、仮に恋愛描写でも恋愛は異性愛に限らない(マイルスの方は異性として意識してる感あったけど…)ので、当事者である可能性を明確に否定する材料にはならないだろう。
「グウェンの父親の腕に旗のワッペンが付いている」(人によっては既に父親にカミングアウト済みという見方をするモノもいる)みたいのも「あの世界の色彩的に別のワッペンが偶々そう見えただけなのでは?」と意見が割れている様子。本作だけではあくまでも「その可能性もあるかもね」くらいの描写だったが、果たして『ビヨンド・ザ・スパイダーバース』ではその辺りのことが語られるのかも注目だ。
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