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「運命を受け入れろ」→「運命なんてブッつぶせ」、前作から一転『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』ネタバレ感想

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『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を観た。

 

  • 前作から一転、マルチバースのスパイディが敵

スパイダーマン:スパイダーバース (吹替版)

本作は2019年公開の『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編。前作は「アメコミがそのまま3DCGアニメになって動いている!」と話題になったが、それと同時に「自分が住むこの世界では自分は唯一のスパイダーマン、でも他の世界に自分と同じ境遇のスパイディが何人もいる、だから自分達は1人じゃない」というメッセージ性も評価された。一方で本作はその「自分達は1人じゃない」と思えるマルチバースのスパイディたちが主人公・マイルスの敵となって襲い掛かってくるという前作と真逆の内容。

 

 

  • 「運命を受け入れろ」→「運命なんてブッつぶせ」

その理由が「マルチバースは蜘蛛の巣みたいにそれぞれの宇宙が蜘蛛の糸で繋がっているんだけど、スパイディが『大事な人を失う』という『運命』を受け入れるイベントを通過しないと、その世界は消滅する可能性があって、更にはマルチバース全滅の可能性もあるんだよね〜」というもの。『スパイダーマン』といえば繰り返すリブートによって「何回ベンおじさん死ぬんだよw」とネタにされるくらいには「スパイディが大事な人を失うことで成長する」というイベントは定番中の定番。それは実写映画化シリーズでも繰り返されてきた。しかし本作ではその「運命」が「既に起きてしまったこと」ではなく「これから起きること」としてマイルスに提示され、周囲は「その『運命』を受け入れろ」と迫ってくる。しかもマイルスの場合、「実はそもそもお前はあの蜘蛛に噛まれる『運命』ではなかった」という衝撃の事実も語られる。これまで映画のキャッチコピーにもなっていたように「受け入れる」ものとして提示されてきた「運命」が、「マルチバース展開」によって茶番感すら出てきた「運命」を、ここに来て「ブッつぶすもの」として再提示してきたことにややメタメタしさを感じながらも、それに抗おうとするマイルスの姿にはグッときた。

 

 

  • グウェン

また本作では前作と異なり、マイルス視点だけでなくグウェン視点でも物語が進む。前作では蜘蛛に噛まれてスパイディになったばかりのマイルス視点だったが故に「余裕あるお姉さん」感を漂わせていたグウェンだったが、本作では冒頭から「ヴィラン化したピーターを失って以降同じ境遇のマイルス以外友達は出来ていないし、警官の父親にはピーター殺しの疑いをかけられていて孤独」的なバックボーンが語られる。そのためよりグウェンというキャラクターが好きなったし、あれから年単位で時間が経過して片方の髪は大分伸びてるのに、マイルスのせいで刈り上げざるを得なくなった髪型を未だにキープしてるのは「やっぱり思い出を大事したいからなのかな」なんて思ったりもした。本当は会いに行っちゃいけなかったのに、マイルスに会いに行って街を飛び回りながら会話するシーンは「青春」って感じでエモかった。

 

 

  • 最後に…

ラストは「グウェンがマイルスのために前作で共に闘った仲間たちを集めて次回に続く」という『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-』『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』に続く今年3度目の「自分みたいに二部作だと知ってた人はともかく、そうじゃない人からすれば結構アレなんじゃ…」と余計な心配をしてしまう終わり方。兎にも角にも後編が楽しみだ。最後に3D上映がないのが残念だった。

 

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