色々と話題の実写映画版『リトル・マーメイド』が日本でも公開された。
- アメリカで大ヒットも中国・韓国など世界興行は…
『The Little Mermaid』は暫定国内2億2881万339ドル、海外1億8540万ドル、世界4億1421万339ドルに(Mojo調べ)。約55%をUS国内で賄い、海外は伸び悩み。推定バジェット約2.5億ドルで損益分岐点5億ドル(バジェットの約2倍必要)には届かないよう。届けば幸運ともhttps://t.co/p2rnfaJjkj
— 元編集長の映画便り (@moviewalker_bce) 2023年6月12日
本作は既にアメリカ含めて世界で公開されているが、アメリカでは『アラジン』を超えるオープニング興行を記録して大ヒットスタートを切った一方で世界興行はそこまで振るっていない。製作費2.5億ドルに対して損益分岐点の5億ドルに届かない可能性も指摘されている。
【配役巡り】ディズニー実写版『リトル・マーメイド』中国と韓国では疑問視する声もhttps://t.co/nejj9Aa9pP
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2023年6月7日
中国紙は「人種差別の問題ではなく、怠惰で無責任な策略」と批判。一方で監督は「最高のアリエル」を見つけようとした結果で、非白人起用の意図があったわけではないと強調した。 pic.twitter.com/Orh8FX8RGD
本作について中国・韓国ではアリエルの黒人キャスティングに疑問視する声が噴出しているという。これは日本も同様である。
VERIFIED AUDIENCE 94%
ALL AUDIENCE 57%
またアメリカのレビューサイトでは低評価爆撃も報告されており、実際アメリカのレビューサイト『ロッテントマト』ではチケット購入が確認されているユーザーによる評価と全ユーザーの評価の乖離が非常に大きくなっている。他の作品を何個か確認して貰えれば分かると思うが、大抵似たような数値に落ち着いている。余談だが、日本の「Yahoo!映画」の点数も公開前から1点が大量に投下されていた。
- 日本では『美女と野獣』『アラジン』の半分のOP
概算数字です。『リトル・マーメイド』はオープニング3日間で動員46万1000人&興収7億1200万円となっています
— 元編集長の映画便り (@moviewalker_bce) 2023年6月12日
そんな色々と話題の本作だが、日本でのオープニング3日間の興行収入は7.12億円。
『美女と野獣』
オープニング3日間:13.78億円
最終興行:124.0億円
『アラジン』
オープニング3日間:13.96億円
最終興行:121.6億円
これは最終興行124.0億円の『美女と野獣』、最終興行121.6億円の『アラジン』の約半分のスタート。両作品と同じくディズニールネサンス期の作品ということで「興行収入100億円もあり得るのでは?」との期待もあったが、日本でも中国・韓国同様にアリエルの黒人キャスティングへの違和感を拭いきれなかった人が少なくなかったのか、それとも『美女と野獣』のエマ・ワトソンや『アラジン』のウィル・スミスのような有名キャストがいないからなのか、はたまたライト層はゴールデンウィークの『名探偵コナン 黒鉄の魚影』『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のメガヒットで映画欲が満たされていたのか、やや期待外れのスタートとなった。
- 過去のディズニー実写映画化作品の興行収入は…
とはいっても両作品の半分のオープニングなら、単純計算で最終興行60億円を目指せるスタート。『美女と野獣』『アラジン』と比べると物足りなく感じるだけで、仮に60億円程度の興行収入になれば『マレフィセント』の65.4億円、『シンデレラ』の57.3億円、『ライオン・キング』の66.7億円レベルの大ヒットであり、年間ランキングトップ10入りもほぼ確実の数字だ。ただこれはあくまでも作品の評判が良く口コミでロングランヒットした『美女と野獣』『アラジン』と同様の推移で数字が動いた場合の予測値であり、「面白かったけど、ちょっと思うところはある…」と奥歯に何かが詰まったような評価が多い『リトル・マーメイド』がどこまで数字を維持出来るのかは不安要素。ただ8月上旬公開予定のピクサー最新作『マイ・エレメント』までの1ヶ月半の間公開される興行的期待作品は『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』『君たちはどう生きるか』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『キングダム 運命の炎』と本作とはあまり客層が被らなそうな作品ばかりなので意外と息の長い興行になる可能性もある。
- 最後に…
そんなこんなで2週目以降のことは蓋を開けてみなければ分からないけど、日本でのオープニング興行収入は諸手を挙げて喜ぶほどの大ヒットという訳ではないけど、コケてはない、一応ヒットはしてる、くらいの感じ。
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