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【逮捕と公開延期】猿之助『劇場版「緊急取調室 THE FINAL」』と永山絢斗『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-』の対応の差

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「公開直前に出演俳優が不祥事」、6月公開予定だった猿之助出演『劇場版「緊急取調室 THE FINAL」』は公開延期となった一方で、永山絢斗出演『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-』は予定通り公開されることが決まっている。

 

  • 薬物での逮捕はそのまま公開の傾向

両作品の対応の差は役者の不祥事の違いにある。『東京リベンジャーズ2』に出演する永山絢斗の不祥事は「大麻取締法違反の疑いでの逮捕」と仮に容疑が事実でも「明確な被害者」がいないタイプのモノ。勿論、企業イメージに直結するCMや国民からの受信料またはスポンサー企業によって成り立っているテレビ番組の場合は色々難しい部分もあるのかもしれないが、映画の場合は各個人が自らチケット料金を購入して鑑賞する形なので「薬物逮捕でも映画はセーフ」みたいな風潮はある。

白石和彌(かずや)監督は「個人の罪はあるが、作品には罪はないという気持ちで東映と話してきた。」

多田憲之社長は「劇場での上映は有料であり、鑑賞の意思を持ったお客さまが来場するというクローズドのメディアであり、テレビ放映やCMなどとは性質が異なる」

ピエール瀧容疑者出演映画の公開決定「作品に罪はない」:朝日新聞デジタル

過去にピエール瀧が薬物で逮捕された際も当時公開を控えていた映画の関係者はそのような趣旨のことを会見で説明していた。

大麻取締法違反の疑いで逮捕された俳優・伊勢谷容疑者が出演する映画「とんかつDJアゲ太郎」の公式サイトにて16日、再撮影・再編集は行わず10月30日に予定通り公開することが発表された。

伊勢谷友介容疑者出演「とんかつDJアゲ太郎」予定通り公開 再撮影・再編集行わず - モデルプレス

それ以降も複数の役者が薬物で逮捕されたが、それによって「映画が公開延期になった」みたいな話はあまり聞かないので、今後も薬物逮捕で映画の公開延期を必要以上に心配することはないように思う。

 

 

  • 「性犯罪」は「被害者考慮」でアウトの傾向

私は、今回の事件に伴う『アクタージュ』連載終了、及び企画や単行本、グッズ等への対応について、ジャンプ編集部の決定を全面的に受け入れています。

性犯罪によって受けた傷は自然に癒えるものではありません。この先も似た身なりの人とすれ違うたびに体が強張り、早足になり、夜道を歩くことに恐怖を覚え、被害に遭われた方の人生に本来必要なかったはずの緊張と恐怖をもたらします。

『アクタージュ』という作品そのものを見ることによってそれらが誘発されたり、苦痛を与える原因になる可能性を考慮して、作品の終了は妥当だと判断しました。

宇佐崎しろ on Twitter: "アクタージュ読者の皆様へ https://t.co/ewuOZR2ALB" / Twitter

一方で公開が難しくなるのが「性犯罪」など「明確な被害者」が存在するケース。映画ではなく漫画だが、『アクタージュ』の原作者が強制わいせつ容疑で逮捕された際は「被害者への考慮」から連載打ち切りかつ単行本無期限出荷停止という厳しい対応が取られた。

警視庁が強制性交の疑いで俳優の新井浩文(本名・朴慶培=パク・キョンベ)容疑者(40)を逮捕したことを受け、新井が出演し今年6月に公開を予定していた映画「台風家族」の配給会社「キノフィルムズ」は1日、公式ツイッターを更新し同映画の公開延期を発表した。

新井浩文逮捕で映画「台風家族」が公開延期…配給会社がツイッターで発表「事件の経過を見ながら…」 : スポーツ報知

新井浩文の逮捕を受け、林遣都とのW主演作『善悪の屑』の公開が中止になることが、先ほど製作・配給元の日活が発表した。

『善悪の屑』公開を中止…配給会社の日活が発表「残念」「しょうがない」様々な意見 | cinemacafe.net

強制性交容疑で逮捕された新井浩文出演作品も公開延期または中止という厳しい措置が取られたが、こちらも「被害者への考慮」の側面が強かったのだろう。

 

 

  • 自殺幇助容疑の猿之助、「性加害疑惑」報道も

そういう意味では『緊急取調室』の猿之助は「明確な被害者」がいるのかと問われると「自殺幇助容疑が認められても被害者の母親と同意の上だしな…」(父親の方は不明)と何とも言えない微妙なラインな気がする。ただやはり「人の死に関わった」という事実は重いし、作品の「猿之助演じる総理大臣が取り調べを受ける!?」みたいな設定は警視庁の事情聴取を受けている今の猿之助の状況と重なり過ぎている(公開延期発表当時は逮捕には至っていなかったが、既に任意の聴取は始まっており、本人による「両親にビニール袋を被せた」等の供述内容からXデーは近いとされ、殺人容疑の可能性まで指摘されていた)しで、製作側が「総合的な判断」として公開を延期したのは理解できる。

猿之助は複数の人間に手を出していましたが、実はその中には未成年者が含まれていたという情報がある/強制わいせつ罪ないし、強制性交罪での立件も視野に入れ慎重に捜査を続けている

猿之助事件に専門家は「この量の薬では死ねないはず」 未成年者への性加害疑惑も新たに浮上 | デイリー新潮

また猿之助の場合、自殺のキッカケとなった「性加害疑惑」の報道も出ていた訳で、仮にこれが事実なら「明確な被害者」が存在することになり、このご時世到底許容されるモノではない。また『週刊新潮』によると場合によっては「性犯罪」系の容疑での立件も視野に入れているという。こうなると誰の目から見ても公開のリスクが高すぎることは明らかで、仮に公開に至っても今後の地上波放送など展開が難しくなる可能性も高く、「THE FINAL」とはいえシリーズのことを考えると公開延期という判断がベターだってのではないか、と感じる

 

 

  • 最後に…

余談だが広末涼子との不倫が報じられた鳥羽シェフのドキュメンタリー映画は報道をキッカケに新規上映が決まった。

 

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