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【興行収入】日テレ「大苦戦」、公式「青い空と白い雲」投稿、作風変化と『もののけ姫』、2週目圏外の細田守監督『果てしなきスカーレット』

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細田守監督『果てしなきスカーレット』が週末観客動員ランキング初登場3位スタートから2週目でトップ10圏外にまで落ちたことに衝撃が走っている。

 

  • 日テレは「大苦戦」見解

企画・制作の共同幹事であり、『金曜ロードショー』で4週連続細田守監督の過去作品を放送した日本テレビは12月の定例会見で取締役は「思いのほか大苦戦」と予想を大きく下回る結果だと認めた。実際、前作『竜とそばかすの姫』(最終66.0億円)はオープニング3日間で8.9億円のスタートを切っていた。また近年の国民的アニメ映画枠の作品だと新海誠監督『すずめの戸締まり』(最終149.4億円)はオープニング3日間で18.84億円、宮﨑駿監督『君たちはどう生きるか』(最終94.0億円)はオープニング3日間で16.26億円、祝日含むオープニング4日間で21.49億円を稼いでいた。そのため本作も祝日含むオープニング4日間で10億円超えのスタート辺りを期待されていたはずなので、まさか最終興行で10億円を下回る危機に陥るとは全く予想していなかった大惨敗なのだろう。

 

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  • 公式「青い空と白い雲」アピール

日テレは敗因について「これまでと異なる作風が受け入れにくかったのではないか」という趣旨の見解を示した。実際、本作はこれまでの細田守監督作品のトレードマークだった「夏の青空と入道雲」「現実世界の延長線にあるSF、ファンタジー」などの「爽やか路線」から、セルアニメ風の3DCGを中心にしたダークファンタジーに路線変更。これがライトな細田守監督ファンからすれば「なんか今回はいつものと違う」となり、その上で「夏の青空と入道雲」に代わるプラス要素を特に作ることも出来なかったので、スルーされてしまった側面も大きいのだろう。この認識は製作側でも共有されているようで、本作の公式アカウントは公開後に「細田守監督の代名詞<青い空と白い雲>を背にスカーレットが佇む新場面カットも到着!」と「あのみんなが好きな青空に白い雲の細田守監督最新作ですよ!」とアピールするような投稿をしていた。

 

 

  • 目指したのは『もののけ姫』的「変革」か

ただ「何故本作で細田守監督はこれまでの作風から大きく変えてきたのだろう」という部分に着目すると、それはやはり宮﨑駿監督の『もののけ姫』がロールモデルの一つにあったのではないか、とは思う。『もののけ姫』は鈴木敏夫の著書『ジブリの仲間たち』によると過去のジブリ作品の「作画期間1年、制作費10億円」の枠を超える「作画期間2年、制作費25億円」の体制で作られた作品だった。ただ公開前までは「これまでの宮﨑駿監督の作風と違う(チャンバラアクションに武士の首や腕が飛ぶ残価描写etc)から興行的には厳しいのではないか」という趣旨の指摘が多く集まっていたという。しかし結果的に宮﨑駿監督のフィルモグラフィの中で、宮﨑駿監督という存在を真の意味で国民的作家に引き上げたエポックメイキング的な作品となった。細田守監督の前作『竜とそばかすの姫』は個人的にはSNSでのフルボッコに対して「かなり好きな作品」ではあるが、意地悪な見方をすれば「『サマーウォーズ』を焼き直して、ヒットトレンドの音楽要素を盛り込んだ作品」ではあった。その結果『竜とそばかすの姫』は細田守監督史上最高のヒットにはなったが、『バケモノの子』(最終58.5億円)から10億円も上積み出来てない側面もあり、新海誠監督が興行収入100億円超えを連発している事実と合わせると、伸び悩んでいる面はあった。その意味では「一皮剥ける」「次のステージに進む」ために、本作ではこれまでの3年に1度ペースの夏公開をズラして、いつも以上に製作期間をかけてでも、「新しい挑戦」をして細田守監督版の宮﨑駿監督における『もののけ姫』的「変革」に期待したのではないか、と感じた。

 

 

  • 最後に…

本作の映画化は「ビジネスとしてリスクが高い」というのが当初の判断でした。

理由は主に3つあります。

①「古典芸能」というテーマの特殊性
②「歌舞伎」の再現の難しさ
③ 想定される尺の長さ

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結果的には「作風を変えない方が良かったね」という結論になってしまいそうだし、それ自体も間違いではないのだが、本質的な問題は「作風を変えたから」ではないのも明らかだろう。やはり『もののけ姫』然り、実写邦画興行収入歴代1位を更新した『国宝』然り、事前に懸念されていた要素を全て強みに反転させられる作品は強いな、と感じたりもした。

 

  • オマケ

『果てしなきスカーレット』のオープニング3日間2.1億円よりも『もののけ姫 4Kデジタルリマスター』のIMAX公開のオープニング3日間2.45億円のが入っている事実…

 

 

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