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『鬼滅の刃』最終23巻の発売タイミングと新聞広告

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

『鬼滅の刃』最終23巻が2020年12月4日に発売された。初版は395万部でコミックス累計発行部数は1億2000万部を突破したという。

 

本作の『週刊少年ジャンプ』での完結は同年の5月だった。当時は本誌完結からコミックス最終巻発売までの期間を開けすぎだと感じた。個人的には完結の勢いそのままに、コミックスを発売してしまった方が、新型コロナウイルス感染拡大の自粛期間も相まって売り上げがいいのではないかと思ったからだ。

 

 

でもそれは間違いだった。ご存知の通り、本作はその後10月に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が国内興行収入の歴史を塗り替える記録的な大ヒット。タイアップとしてフジテレビで放送されたテレビアニメシリーズの総集編も高視聴率を記録。作品の認知度は更なる広がりを見せ、このタイミングで既刊を大人買いした人も少なくない。

 

勿論、集英社も劇場版がここまでのヒットとなったことは嬉しい想定外だっただろうが、コミックス最終巻の発売タイミングを「原作完結直後」ではなく「劇場版公開直後」にしたのは、本作に対する世間の熱量がピークに達するのは前者ではなく後者だと見越しての判断だったのではないかと思う。

 

 

最後に本作は最終巻発売日の産経・読売・毎日・朝日・日経の朝刊に4面に渡る「1億冊感謝記念広告」が掲載された。新聞ごとに異なるキャラクターが登場している。新聞社のような複数の大手メディアを横断するタイプの規模の大きな宣伝が個人的には好きなのだが、もしこの広告のおかげでその日の朝刊の売り上げが伸びていたとしたら、新聞社的には複雑だったのではないかとも感じた。

 

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 23 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

参考記事

「鬼滅の刃」、最終23巻が発売 初版395万部発行、累計1億2000万部突破 | 毎日新聞

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