細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』が同監督史上歴代最高ヒットを記録したという。
- 「ポスト宮崎駿」期待の『バケモノの子』は…
公開日:2021年07月16日(金)
公開館:379館
配給:東宝
オープニング:8億9166万3200円(3日間)
東京都・新規感染者:1272人
最終興行:65〜67億円見込み
興行収入は65〜67億円見込み。 細田守監督は2013年の宮崎駿監督引退宣言(後に撤回)と2014年のスタジオジブリ制作部門の休止により、日テレ及び日本アニメ映画業界から「ポスト宮崎駿(ジブリ)」を期待され、2015年に『千と千尋の神隠し』を彷彿させるファンタジー映画『バケモノの子』を公開して興行収入58.5億円のヒットを記録。一方で作品自体の評価はネガティブな声も多く、興行収入も当初の目標70億円には及ばなかった。
- 『君の名は。』と期待外れの『未来のミライ』
そんな中、2016年に新海誠監督が『君の名は。』で興行収入250.3億円のメガヒットを記録。また2018年公開の『未来のミライ』が興行収入28.8億円と『時をかける少女』以降、常に右肩上がりだった興行収入も前作から大幅にダウンして、良くも悪くも期待値を下がる結果となった。こうした流れで公開された本作は『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』『サマーウォーズ』と同じインターネットを題材にしており、敢えて外しに行った感すらあった『未来のミライ』に対して興行的に当てにいった感のある作品。CG技術と予算の進歩により描き込まれたインターネット空間は『サマーウォーズ』との対比で宣伝しやすく、『アナと雪の女王』『君の名は。』のヒットに大きく貢献した音楽もメイン要素として扱った。
- 賛否割れた『竜そば』
その結果、興行収入は細田守監督史上最大のヒットを記録。一方で作品の世評は作画とミュージカル面では高い評価を得る一方で終盤の展開は批判意見が目立ち、ライト層からは既に国民的な地位を獲得している『サマーウォーズ』との対比を余儀なくされた。また関係者が本音レベルで求めてるであろう興行収入100億円突破からは、ほど遠い結果となった。
- 最後に…
新海誠監督、庵野秀明監督らが興行収入100億円突破した中、最有力候補とされた細田守監督が100億円突破する日は来るのか…