NHK・朝ドラ『ちむどんどん』はとにかく評判が悪い。ここ数週に渡って展開した「恋愛編」も批判意見が目立つ。
- 「恋愛編」で暢子と和彦に批判集中
暢子は愛に自分の気持ちを打ち明けることに。
— 連続テレビ小説「ちむどんどん」 (@asadora_nhk) 2022年7月5日
「うち和彦くんのことが好き」
「好きだけど、きれいさっぱりあきらめる!」#ちむどんどん #朝ドラ#黒島結菜 #飯豊まりえ pic.twitter.com/UgRSkHDX7I
けがをした暢子に駆け寄る和彦。
— 連続テレビ小説「ちむどんどん」 (@asadora_nhk) 2022年7月6日
手を握ったまま見つめ合う二人…。#ちむどんどん #朝ドラ#黒島結菜 #宮沢氷魚 pic.twitter.com/YDANnJvwTh
「恋愛編」をザックリ説明すると主人公・暢子は幼馴染で新聞記者の和彦に恋をしているが、彼には同僚の愛と付き合っていて… みたいな内容。ただ和彦は愛と婚約をしているが、暢子から愛含めて海に遊びに行こうと提案された際には「2人でも良い」と暢子に惹かれている様子。暢子も暢子で始めは自分の和彦に対する想いが恋愛感情だと理解していなかったが、その感情を理解すると愛を自らの職場に呼び出して「和彦くんのことが好き」「でも諦める」と態々宣言。その後も相撲大会で暢子が愛の前で自身が作った天ぷら弁当の味を和彦に尋ねて「これまで食べた天ぷらの中で一番美味しい!」と満遍の笑みで言わせて両者がニコニコしているという何とも言えない気まずいシーンなどがあり、視聴者を朝から「えぇ…」という気持ちにさせてくる。
- パリに向かう愛は「スカート」から「ズボン」に
愛は和彦に手紙を渡し、いまの思いを伝えました。
— 連続テレビ小説「ちむどんどん」 (@asadora_nhk) 2022年7月14日
「わたしが考える幸せに向かって歩いていきたい」#ちむどんどん #朝ドラ#宮沢氷魚 #飯豊まりえ pic.twitter.com/xhczrAaNxi
まー、だからと言って別に朝ドラのメインキャラが無神経キャラではいけないというルールはない。嫌なら観なければいい話で、折角観ているのだから良いシーンにも注目したいと思う。「恋愛編」の事実上の主人公は愛だった。先程ネガティヴに書いた暢子の職場呼び出し「和彦くんのことが好き」宣言も、愛にとっては自分の企画した記事を書く後押しになったし、彼女が最後自らの夢を叶えるためにパリに向かうシーンではこれまでのスカートではなくズボンと、彼女の書いた記事『ズボンをはいた女の子 未来へ向かうニッポンの女の子』を体現していて、その前後にあった色々なことを横に置いておけば視聴者が「自分も愛みたいに頑張ろう!」と思える爽やかな演出だったのではないか、と思う。
- 公式ホームページで愛と和彦の破局理由が…
そう思っていたのだが、SNSで公式ホームページの登場人物紹介が話題になっていたので、自分も確認してみたら「まさかや」。以下は引用。
青柳和彦…同僚の愛とは婚約していたが、パリでファッションの担当記者として活躍していきたいという愛自身の夢の実現のため、別れることに。
大野愛…和彦とは婚約していたが、パリでファッションの担当記者として活躍していきたいという夢をかなえるため、別れる。
公式の登場人物紹介では「愛は自らの夢の実現のために和彦と別れることを決意して、和彦もそれを受け入れた」みたいな感じに書かれている。でもドラマ内では愛がパリ行きの件を和彦に手紙で伝える前に和彦は愛に「なかったことにしたい」と伝えてたし、ドラマの流れ的にも破局の原因は愛の夢の実現のためではなく和彦の気持ちが暢子に向いていたからなのは明らか。それなのに「和彦が愛の夢を尊重するために別れた」みたいな書き方には違和感を覚える。
- 最後に…
「暢子ちゃんのおかげで自分が本当は何をやりたくて、何にちむどんどんするか、はっきりわかった」
— 連続テレビ小説「ちむどんどん」 (@asadora_nhk) 2022年7月12日
「わたしはきっと、あの日4人で過ごした時間を一生忘れない」
自分の気持ちに気付かせてくれた暢子に感謝を伝えました。#ちむどんどん #朝ドラ#黒島結菜 #飯豊まりえ pic.twitter.com/1V0ZjjrEcZ
とはいっても愛の将来のことを考えると和彦と結婚するよりパリで夢を叶える道に行けて良かったのではないか、と思える。愛がこの経験を「今の自分を作っている」と前向きに解釈していたのも良かった。彼女の未来に幸あれ。
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