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— 長澤まさみ主演『エルピス』第2話10月31日月曜よる10時放送! (@elpis_ktv) 2022年10月24日
第2話予告
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12年前の連続殺人事件をほうふつとさせる事件が発生。 模倣犯か、それとも罪なき人を死刑囚に仕立て上げた真犯人の仕業か…。
冤罪の可能性に奮い立つ恵那(長澤まさみ)が、ついに始動…!
10/31(月)よる10時放送です! pic.twitter.com/fEL6H6oLt3
長澤まさみ主演・月10ドラマ『エルピス』で安倍元首相のニュース映像が使用されていたことが話題になっている。
- 安倍元首相のニュース映像が使われた文脈
本作は長澤まさみ演じる落ち目の女子アナが冤罪疑惑のある事件を追うことで自身を再生していく物語。第2回で安倍元首相のニュース映像が使用されたのは、主人公が冤罪疑惑の事件の弁護士から「あんたらマスコミが松本をロリコンとか、インチキ報道をしたから冤罪捜査を生んだんです」と責められ、「自分があたかも真実のように伝えたことに本当の真実がどれほどあったのかと思うと、苦しくて、苦しくて息が詰まりそうになります…」「私には今、罰があたっているんだと思います」と発した後のシーン。主人公はランニングをしながら、過去に自身が報じた「福島原発の事故」「安倍元首相による五輪招致プレゼンの際の『アンダーコントロール』発言」「東京五輪開催決定」「五輪決定に喜ぶ被災地の子どもたち」を振り返り、ここで安倍元首相が実際にスピーチしていた当時の映像などが使われた。余談だが、TVerでの配信版では権利の関係なのか実際の映像ではなく安倍元首相の静止画に差し替えられている。
- 安倍元首相の映像、攻めてる?必要ない?
月10『エルピス』安倍元首相の映像使用し物議「実際の映像使う必要あった?」賛否の声 | リアルライブ
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2022年11月2日
日本の「報道の自由度ランキング」が低い理由が「自己検閲」と指摘されていることを踏まえると、敢えて実際の映像を使ったことに意味があるのではないか#エルピスhttps://t.co/H5JDxwJU4p
このシーンについてSNSでは「攻めてる!」と高評価を得る一方で、一部からは「安倍元首相の実際の映像を使う必要はない」「亡くなった安倍元首相に失礼」などの意見もあった。実際、本作は実際の安倍元首相の映像を使わなくても物語として何ら問題がないのは事実だとは思う。しかし本作は主人公が初回で「私はもう飲み込めない、これ以上」「飲み込みたくないものは飲み込まない、じゃないと私死ぬし」とこの世界のモヤモヤをこれ以上飲み込み続けることは出来ない、と決意表明をしていた。そして、本作のプロデューサー及び脚本家は複数のインタビューを確認すると第二次安倍政権以降の「モノ言えぬ空気」に危機感を覚えており、そうした空気を打破したいという考えが伺える。そのため「飲み込めない」主人公を描いた製作陣があのシーンをやりたいと思った以上、「安倍元首相の実際の映像を使う必要はないかも…」と自己検閲してやめるのではなく、実際に使って放送したことに意味があるのではないか、と感じた。勿論、その描写に不満があるのならば視聴者がそこを指摘するのもまた自由だとも思う。
- 本質は「安倍批判」より「メディア批判」
一方で「亡くなった安倍元首相に失礼だ」と意見には賛同できない。当然、必要以上に安倍元首相を貶めるような描写はいけないし、暗殺は決して許されることではない。しかし安倍元首相は政治家だった。世間的に絶賛された野田佳彦元首相による安倍晋三元首相への追悼演説でも「長く国家のかじ取りに力を尽くしたあなたは、歴史の法廷に、永遠に立ち続けなければならない運命です」「安倍晋三とはいったい、何者であったのか」「私はあなたのことを問い続けたい。 国の宰相としてあなたがのこした事績をたどり、あなたが放った強烈な光も、その先に伸びた影も、この議場に集う同僚議員たちとともに、言葉の限りを尽くして、問い続けたい」と述べていた。これは議員だけでなくメディアも国民も同様に、だと思う。また本作の描写に関しては安倍元首相への批判というよりは、彼らの発言を無批判に流し続けたテレビ及びメディアへの自己批判の意味合いが強く感じた。そのため安倍元首相の映像を実際に使ったシーンの本質は「安倍批判」ではなく「メディアの自己批判」だったように思う。
- 最後に…
エルピス―希望、あるいは災い―#TVer
— ゴミ雑草 (@mjwr9620) 2022年11月2日
『エルピス』、本編では「美味しいカレーは10分で作れないから冤罪疑惑濃厚」となってるけど、スピンオフでは「肉じゃがをカレーに」とか「前日に」とか別の可能性を匂わせていて面白い#エルピス https://t.co/usPZNB62HP
TVerで配信されているスピンオフでは主人公らが追っている事件の別の可能性を匂わせている。
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