スポンサーリンク

二部作なのか三部作なのかも分からない究極の「後付け」シリーズ最終章・前編『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』ネタバレ感想

【映画ポスター 】ワイルド・スピード/ファイヤーブースト ポスター,FAST X,Vin Diesel、Michelle Rodriguez、Jason Statham,宣伝ポスター,画用紙&木製フレーム アートパネル 印刷物(並行輸入)現代美術(50x75cm-木製フレーム)

『ワイルドスピード/ファイヤーブースト』を観た。

 

 

  • 二部作か三部作の前編、究極の「後付け」シリーズ

本作は『ワイルド・スピード』シリーズの10作目にして最終章の前編。ただスタジオ側は当初最終章を二部作として製作していたが、この前編を鑑賞した後に「三部作でもイケるんじゃね?」と提案しているという。普通の映画シリーズなら「は?どんだけ計画性なく作ってんだよ… そんなことしたら脚本メチャクチャになるじゃん!」と不満の一つや二つ言いたくなるところだが、『ワイスピ』なので「まー、それならそれで『ワイスピ』っぽくていいかな」感が強い。というのも本シリーズは史上稀に見る究極の「後付け」シリーズ。5作目『ワイルド・スピード MEGA MAX』で「過去作に登場したアイツらがついに集結!」的な展開を見せていたが、別にMCUのように計画的に作品を積み重ねてきた訳ではなく、「主演が降板したからこういう続編しか作れなかった」みたいな消極的理由から作られた続編のキャラクターたちを「満を持して」風に引っ張ってきた形。でもそれが上手くハマって今のメガヒットに繋がっている訳で、『ワイスピ』はもう延々とこのノリをやってて欲しい感すらある。

 

 

  • 敵はアンチ「ドミニクらファミリー」

そんな二部作なのか三部作なのかも分からない完結編の前編を観てきた訳だが、本作は『MEGA MAX』に登場した麻薬王の息子・ダンテとファミリーの対決を描いた作品。本作は一応完結編らしく「車を通して仲間を増やしていくカルト集団」とか「まさかみんなお前の味方になって最後にビールとバーベキューを囲むつもりだったのか?」みたいな、これまでのシリーズで肯定的に描かれてきた「ドミニクらファミリー」へのアンチ思想を持つキャラクターが敵となっている。ただ死体とネイル遊びをするなど愉快なキャラクターではあるが、どうも小物感が漂っているのも事実。果たしてこのまま二部作または三部作のラスボスとして引っ張り切れるのかは少し不安。それとも黒幕的な存在がいたりするのだろうか…

 

 

  • アクションは終始ニコニコ

アクション面は終始ニコニコ。ローマでの巨大爆弾の鉄球がゴロゴロと転がりながら街を破壊しているチェイスは「鉄の塊」という要素から『MEGA MAX』の金庫のシーンの焼き直し感があったのも事実だが、ドローン撮影を駆使していることやバスが真っ二つに割れるシーンなど見応えは抜群。レティのバイクテクニックやダンテを逃してしまった後の悔しがり方とか最高だった。終盤の見せ場のカーチェイスも「道をなくせばいい」作戦のヘリコプターをドミニクがカーテクニックで破壊するシーンは「これぞワイスピ!」という感じでテンションが上がる。ジェイコブの自己犠牲シーンも熱かったが、ここは「まー、ハンも生きてたしこれくらいの爆発じゃ分からないよな」とやや冷静に見た。またクライマックスのダムでの巨大トラック挟み撃ちシーンは予告編でやりまくってたので「うん知ってる」的な気持ち… なんかCG感半端なかったのも少し残念だったが、何だかんだで久々のニトロシーンは最高。スクリーン映えする大満足のアクションシーンの数々だった。ちょっとコナン映画のアクションシーンを観てる感覚にも近い。

 

 

  • 最後に…

本作は「次回に続く」ということで毎度お馴染みのバーベキューとビールで乾杯シーンはお預け。仮に三部作になったら次回もお預けなのか… そしてハンに続いてジゼルも復活。大昔の少年漫画のノリで死んだと思ってたキャラクターが実は生きてました展開が続くが、本シリーズだと「フィクションだからこそだよね」とやや涙。そして不仲説があった、というかSNSでバチバチやってたロック様ことホブスも最後の最後に登場。大団円のバーベキューとビールが今から待ち遠しい。

 

  • 関連記事

mjwr9620.hatenablog.jp