今回は「このマンガがすごい!2018」で第14位を獲得した「空挺ドラゴンズ」を紹介します。
- 本作の物語
本作は架空の世界を舞台にしたファンタジーマンガで、宮崎アニメを想像させる造形の飛行船を舞台に龍を捉えて売ることで生活をしている「クィン・ザザン号」の冒険を描いている。
- 美味しそうな食べ物描写
一昔前は「進撃の巨人」や「テラフォーマーズ」など重要そうな人物がクリーチャーに次々と殺されるマンガが流行していたが、今の流行りは「ゴールデンカムイ」や「ダンジョン飯」に代表されるような旨そうなメシ描写だ。本作でも主人公たちが狩ったドラゴンを調理して毎度食べるシーンがある。ベタだがやはり食べ物を美味しそうに食べるシーンは幸せな気持ちにさせられ魅力的だ。特に初回のステーキサンドは本当に美味しそう。単行本ではオマケページにレシピも載っていてサービス精神に溢れている。
- 海洋生物をイメージしたドラゴンのデザイン
本作で登場するドラゴンは表紙に描かれているような普通の人が想像するドラゴンのデザインではなく海洋生物をイメージしたデザインのドラゴンが多数登場する。例えば1話目のドラゴンはタコやイカを連想させる長い触手がウネウネしていて主人公たちの船を襲う。
この戦闘はどこか「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッド・マンズ・チェスト」に出てくるクリーチャーとのアクションを思い出した。空中で繰り広げられるアクションは面白く、ただ殺すだけでなく食材として狩るためそこへの主人公のこだわりも面白い。
- 宮崎駿を連想させるビジュアル
本作のタイトルをGoogleやYahoo!で打ち込むと「ジブリ」や「ナウシカ」など宮崎駿監督のアニメーション作品を連想させる言葉が検索候補ワードに出てくる。
確かに本作のキャラクターたちが纏うビジュアルは「風の谷のナウシカ」の主人公ナウシカを連想させる。
また飛行船のデザインや雷雲に突っ込んでいく展開や飛行船の中で冒険者たちが同じテーブルでシチューを食べるシーンなど「天空の城ラピュタ」の影響も多く見られる。「これは確実に影響を受けたいるのでは?」と原作者のインタビューを読むと、
宮崎駿先生の影響はめっちゃ受けています(笑)。『風の谷のナウシカ』も、手癖で描いた線がそのままたくさん残っています。それでもいいなって思えたからこそ、『空挺ドラゴンズ』の絵柄もできたんだと思います。
と本人が宮崎駿をリスペクトしていることを認めている。このインタビューは下リンクで読むことが出来るので興味のある人は是非読んでほしい。
というわけで今話題の「空挺ドラゴンズ」の魅力をまとめました。「ダンジョン飯」が好きな人や宮崎アニメの雰囲気が好きな人には特にオススメです!