スポンサーリンク

スタジオジブリ・鈴木敏夫P「宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』の宣伝はポスター1枚のみ、予告編・テレビスポット・新聞広告なし」

www.youtube.com

スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが今年7月14日公開の宮崎駿監督最新作『君たちはどう生きるか』の宣伝はポスター1枚のみで予告編・テレビスポット・新聞広告等は一切なしの方針であること『文藝春秋 電子版』で明らかにした。

 

  • 宣伝は「ポスター1枚のみ」

鈴木敏夫プロデューサーはこの方針を「今は宣伝過多、情報を確認するために映画を観たりする、それは過剰サービス、(ポスター1枚のみの宣伝は)お客さんも潜在的に望んでいる」として「14日(公開初日)に色んな人が色んなこと言ってどれが正しいか分からない状態にしたい、それがみんな楽しい」などと説明した。最近だと興行収入140億円超えの大ヒットを記録している『THE FIRST SLAM DUNK』がストーリーを一切明かさない宣伝方式が観客の飢えを起こして、爆発的なオープニングに繋がった。また「宣伝を殆どしていないこと」がテレビやネットでのニュースになり、宣伝方式そのものが話題になった。鈴木さん的には「宮崎駿監督の最新作の宣伝がポスター1枚のみなら他のメディアが勝手に話題にして盛り上げてくれる」という思惑もあるのだろう。宣伝費も大幅に浮くのでこのやり方に賭けてみたい、という気持ちは分かる。もしかしたら「バルス祭り」の失敗の反省もあるのかもしれない。

 

 

  • 『風立ちぬ』から10年、ブランド健在か

「『風立ちぬ』から10年、流石に宮崎駿監督のブランドを過信し過ぎでは?」との指摘もあるようだが、連載終了から26年経った『スラムダンク』に比べれば、宮崎駿監督の作品はこの10年間定期的に『金曜ロードショー』で地上波初放送をしているし、20代半ば以降の知名度は抜群、未成年でも親の影響で作品に触れている率は高い、と推測される。また2020年の新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態宣言時の再上映でも宮崎駿監督作品は『千と千尋の神隠し』と『もののけ姫』が興行収入8.8億円、『風の谷のナウシカ』が興行収入7.3億円のヒットを記録していたから、需要は確実にある。最新作も公開初日になればストーリーだけでなく「あの人が声優として出演していた」「主題歌はあの人だった」と話題になることは確実で、鈴木さん的には誤情報込みでの盛り上がりを期待しているようだ。そのため、個人的には何だかんだでブランド健在でオープニングから相当入るのではないか、と感じる。

 

「鬼滅」1位奪首目前なのに 「千尋」興収9億円アップ:朝日新聞デジタル

 

 

  • 「製作委員会もやめた」、日テレの関与は?

宮崎駿監督作品集 [Blu-ray]

スタジオジブリは過去にも『ハウルの動く城』の際に「宣伝しない宣伝」をしている。鈴木敏夫プロデューサーの著書『ジブリの仲間たち』によると宮崎駿監督は『千と千尋の神隠し』のメガヒットが「中身ではなく宣伝のおかげ」と指摘されたのが一種のトラウマになり、『ハウルの動く城』は宣伝しない方針でやって欲しいと鈴木敏夫プロデューサーに提案したという。ただその時は予告編やキャスト発表等はあった。今回はポスター1枚のみで他は一切なし。宮崎駿監督作品、鈴木敏夫プロデュース作品でしか出来ない前代未聞の宣伝体制。また鈴木敏夫プロデューサーは「製作委員会もやめた」としており、蜜月だった日テレも関わっていない様子。それでも日テレは視聴率が期待出来るので『金曜ロードショー』でタイアップ放送をしてくれるだろうが、日テレが抜けたことで海外では既に始まっている「サブスク解禁」が日本で解禁されるのか、なども注目だ。

 

 

  • 最後に…

youtu.be

最後にテレビスポットや新聞広告は鈴木敏夫プロデューサー本人が取材に応じるという形でデジタル版含めてテレビや新聞誌面に登場することで補えると思うが、予告編に関しては「新規映像一切なしでも『劇場版アーヤと魔女』の特別映像の前半みたいな宮崎駿監督の過去作品ダイジェストの新作告知動画くらいは作った方がいいのでは…」と思わなくはない。

 

 

  • 関連記事

mjwr9620.hatenablog.jp

mjwr9620.hatenablog.jp