『シン・ウルトラマン』公開、樋口真嗣監督作品「興行収入」レポート/『平成ガメラ3部作』『ローレライ』『日本沈没』篇

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樋口真嗣監督最新作『シン・ウルトラマン』公開に便乗して樋口真嗣監督作品を「興行収入」を軸に振り返る。

 

  • 『平成ガメラ3部作』の特技監督で評価

ガメラ 大怪獣空中決戦

ガメラ3 邪神<イリス>覚醒

樋口真嗣監督は高校卒業後に『ゴジラ(1984)』の現場にバイトとして参加して特撮の世界に入り、『平成ガメラ3部作』の特技監督として世に名を知らしめたとされる。実際、1作目『ガメラ 大怪獣空中決戦』の「東京タワーから落ちて破裂して紫の液体がベチャベチャと飛び散るギャオスの卵」や「破壊された東京タワーの上に座る夕日越しのギャオス」のショットはミニチュア特撮として魅力的。また3作目『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』の渋谷での戦闘シーンは爆発で人がゴミのように吹き飛ぶ描写など今観ても見劣りしない迫力に満ち溢れたものになっている。映像映えするガラス張りが特徴の京都駅内部での戦闘描写も、怪獣の着ぐるみ同士が駅のミニチュアの外ではなく中で闘うからこそスケールを感じる珍しいシーンになってたように思う。

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『平成ガメラパーフェクション』によると本シリーズの配給収入は1作目が5.2億円、2作目が7億円、3作目が6億円でシリーズ通して目標の10億円は突破出来なかった、としている。本作の金子修介監督によると収入的に3作目のGOサインも中々出ずに期間が空いてしまい、ようやく公開した3作目も阪神・淡路大震災の影響で伸び悩んだと分析している。仮に10億円を突破していたら4・5作目も製作される可能性もあったという。また樋口真嗣監督は同時期公開の原恵一監督作品『映画クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦』の好き放題やっている怪ロボット描写を観て「大分お客さんを取られた」と述べている。ちなみに後の樋口真嗣監督作品である『シン・ゴジラ』には『温泉わくわく』のロボット描写を連想させるシーンがある。

 

※『平成ガメラ3部作』は「興行収入」ではなく「配給収入」

 

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  • 長編デビュー『ローレライ』は賛否両論もヒット

ローレライ

『平成ガメラ3部作』の特撮が評価された樋口真嗣監督の長編デビュー作品となったのが、『踊る大捜査線』シリーズの亀山千広プロデューサーによる福井晴敏が映画のために書き下ろしたミステリー小説の実写映画『ローレライ』。本作は『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明監督が絵コンテを担当したCGを駆使した潜水艦映画。公開は2005年と東宝スタジオの特撮用大プールが『ゴジラ FINAL WARS』での「ゴジラ完結」を機に壊された翌年の公開という特撮的文脈を持つ。

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公開当時は「日本でもハリウッドに負けない映画ができた!」「アニメっぽい映画」と賛否両論だったという。戦争映画としては開幕早々「原始爆弾」というワードが戦時中の日本人から発せられる点で「もうダメ」という声もある。またナチス・ドイツの人体実験によって水を媒介とする超感覚を持つヒロインが無口な美少女設定とモロに「綾波レイ」を連想させることなども好き嫌いが分かれるポイントとされる。作品のテンションとしては樋口真嗣監督作品らしく「熱い」映画となっており、CGの海戦シーンは今の水準からすると正直「未完成なのかな?」と思えてしまうレベルのカットもあるが、描写としては見応えあり。興行収入は総製作費12億円に対して24.0億円のヒットを記録した。

 

CGシーンだけで億単位。「終戦のローレライ」が映画化 : 映画ニュース - 映画.com

 

 

  • 『日本沈没』のリメイクは大ヒットも…

houti  424) 邦画チラシ[日本沈没 二つ折り型 ]柴咲コウ 草なぎ剛

フジテレビ製作の『ローレライ』で一定の評価を収めた樋口真嗣監督の次の作品はTBSテレビ製作の『日本沈没』のリメイク。本作も「東京のビル街が沈み込んでいく描写」や「奈良の大仏の沈没シーン」など特撮シーンは見応え抜群。一方で『ローレライ』に続き「柴咲コウのヘルメットがブカブカ」などの初歩的なツッコミどころも目立った。しかし本作が『ローレライ』と違うのは、それらのツッコミどころから批判する層に加えて、『ローレライ』では「アニメ演出」を肯定した層も否定派に回ってしまった点にある。その理由は主人公・草彅剛とヒロイン・柴咲コウの恋愛描写が安っぽかったからというもの。これらの層はモロに「綾波レイ」を連想させる美少女キャラには耐えれても、メロドラマ風の恋愛描写は耐えれなかったようだ。また本作は原作及び1973年公開版とは異なり、『アルマゲドン』よろしく『エヴァ』に登場する「N2爆薬」を使って日本沈没を阻止する物語に変更されていたことも作品のテーマを台無しにしているとの批判を浴びた。ただ興行的には総製作費20億円に対して53.4億円の大ヒット。主演の草彅剛がチョナン・カンとして知られる韓国でも邦画史上初の週末初登場1位を獲得するヒットと記録した。

 

※個人的に樋口真嗣監督版『日本沈没』は恋愛描写込みで好き

 

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  • 最後に…

次回は『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』以降の作品。

 

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