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歴代同様「洋館に閉じ込められる系」で最終回、道枝駿佑版ドラマ『金田一少年の事件簿 オペラ座館 ファントムの殺人』ネタバレ感想

金田一少年の事件簿 File(28) (講談社漫画文庫)

道枝駿佑版ドラマ『金田一少年の事件簿 オペラ座館 ファントムの殺人』のネタバレ感想。

 

  • 道枝版最終事件は『オペラ座館』

『金田一少年の事件簿』において「オペラ座館」は原作漫画の記念すべき最初の事件の舞台であり、その後もノベライズ版、原作漫画第II期、37歳版と金田一が合計4回訪れ、その度に連続殺人事件が起きた因縁の場所である。堂本剛版では最初の『オペラ座館殺人事件』がドラマ化されていたが、今回の道枝版では金田一の3度目の訪問となる『オペラ座館・第三の殺人』が原作となっており、リメイクではない。原作では少年時代を括って「オペラ座館三部作」といった名称で親しまれ、3事件に繋がりがあるが、ドラマ版はパラレルワールド故に独立した単体の事件となっている。そのため事件名も『オペラ座館 ファントムの殺人』に変更されている。

 

 

また本事件は5代目・道枝駿佑版ドラマ『金田一少年の事件簿』の最終事件となっているが、これまでの歴代『金田一』の最終事件の舞台が『蝋人形城』『露西亜館』『薔薇十字館』と洋館に閉じ込められる系だったことを踏まえると、伝統に沿っている形になっており、この点の好感度は個人的に高い。

 

※初代・堂本剛版ドラマは第1シーズンの最終回

 

 

  • 暖炉に違和感も山本舞香熱演

本事件は原作では全15話の長編。2007年に「秋のミステリーアワー」と題してスペシャルアニメとして放送されたアニメ版「オペラ座館・最後の殺人」は内容を大幅にカットして約1時間の枠に押し込めた作品になっていたが、ドラマ版では最終事件だけあって前後編と2時間の枠を取って、基本原作通りに丁寧に描いている。

一方で3事件目である暖炉のトリックは原作の季節は冬であるのに対して、ドラマ版は出演者が半袖など夏であることから違和感が半端ないことになっていた。またレオナは原作では犯人と特定されるまではお嬢様っぽいお淑やかな性格の女性で、全ての謎が明かされた後にその演技の仮面を剥ぐという流れだったが、ドラマ版では割と序盤からツンツンしていて、その点のギャップは薄れてた。ただ山本舞香の回想パートからの焼身自殺未遂及び助かってからの熱演は道枝版の中ではトップレベルの見応え(特に原作にもある殺意を抱くも憎きターゲットの前では「笑顔」という名の「仮面」を被る姿は最高)だったので、そこは彼女の演技を信じて原作通りの設定にして欲しかったように思う。ちなみに原作では火事も殺された3人が花火によって起こした過失ということになっており、より胸糞の悪いものとなっている。

 

※原作だと事件が起きるのも雨降る夜で雰囲気が出てたけど、撮影の関係か昼間になってたのもちょっと残念…

 

 

  • 最後に…

原作と違ってオペラ座館が全焼しなかったのは予算の都合だったのかな、と感じた。本事件で道枝駿佑版ドラマ『金田一少年の事件簿』も最終回となったが、個人的には『聖恋島殺人事件』と『オペラ座館 ファントムの殺人』がお気に入りの事件となった。原作が好きな故に「アレがカットされた、これがなくなってた」など文句も多くなったが、この3ヶ月間楽しかったので、スペシャルでもいいので戻ってきて欲しいな、と思った。

 

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