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【興行収入】公式投稿の前作「腐す」コメントに注目も… 山田涼介主演・実写映画版『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』が大コケへ

映画チラシ『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー 最後の錬成』+おまけ最新映画チラシ1枚 

実写映画版『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』が公開されたが、週末動員ランキング初登場9位でオープニング3日間の興行収入も1億円に満たない厳しいスタートとなった。

 

元編集長の映画便り on Twitter: "『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』は3日間で動員7万1035人&興収9650万3050円 『シン・ウルトラマン』は10日間で動員134万4560人&興収20億3468万1150円 『流浪の月』は10日間で興収4億3017万2900円 『バブル』は10日間で動員8万7516人&興収1億2096万4760円"

 

  • 前作から4年、まさかの続編

鋼の錬金術師

本作は2017年に公開された荒川弘先生の同名人気コミックスを実写映画化した山田涼介主演・曽利文彦監督作品『鋼の錬金術師』の続編。前作は『キネマ旬報』2018年3月下旬号によると製作費9億円の大作映画でリクープラインは25億円とも指摘されていたが、最終興行は11.1億円に留まっていた。映画の興行収入の半分は劇場側の取り分で、そこから宣伝費等を含めた製作費を引いた額が利益となることを考えると相当厳しい結果であったことは明らかだ。そのため同じくワーナー・ブラザース製作の人気コミックスの実写映画版である『テラフォーマーズ』や『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』、『BLEACH』と同様に『ハガレン』も興行的失敗からシリーズ化を見送られたというのが一般的な認識だった。しかしそれから4年が経った今年3月、突如原作のラストまでを描く続編の二部作連続公開を発表。SNSでは実写化発表恒例の「悲鳴」より「戸惑い」の色が強い雰囲気となった。

 

 

  • 実写映画版『東京喰種』も…

興行収入が目標を大幅に下回るも続編を作られたケースは過去にもある。近年公開の同ジャンルの作品だと2017年公開の同名コミックスの実写映画版『東京喰種』は目標興行30億円に対して最終興行は11.0億円に留まったが、2019年に続編『東京喰種 トーキョーグール【S】』が公開された。この背景を同作のプロデューサーは「映画は劇場興収がフィーチャーされがちですが、(中略)、いまの時代で言う配信やDVDのセル、レンタル、さらには海外販売という二次利用の数字というのも重視しています」と説明。一方で最終興行は3.55億円と前作を大きく下回る結果となり、続編公開当時にキャストが熱望していたシリーズ3作目の製作の話は未だに聞かない。今回の『ハガレン 完結編』の結果も踏まえると、やはり前作の興行が期待値に及んでいなかった作品の続編は余程の「+α」を提示しない限り、より厳しい結果に陥りがちだ。ただ実写映画『ハガレン 完結編』の関係者もここまでにないにしろ前作の結果から本作が興行的にある程度苦戦することは見越していた可能性は高い。そのため、もしかしたら日本の興行以外にも配信等の収益でリクープできる算段があったのかもしれない。

 

 

  • 公式が公表するコメントに注目

ところで本作、山田涼介主演映画としては今年2月に公開されて大きな話題となった『大怪獣のあとしまつ』に続いて公式サイドが公表している著名人コメントがちょっとした注目を集めている。例えば朝日新聞の小原篤記者によるコメントは「おお楽しい! 1作目のあれのアレっぷりは何だったんだ?」と前作について「あれのアレっぷり」と事実上「腐す」フレーズが登場。

しかもこのフレーズは小原篤記者が公式のために寄稿したコメントではなく、『朝日新聞デジタル』で連載している『アニマゲ丼』でレビューした記事から、公式サイドが同社に許可を得た上で一部転載してまとめたもの。そのため記者本人も転載部分を確認して驚いたようだ。

ただ小原篤記者のコメントはあくまでも「前作はダメだったけど、続編は良かった」という『完結編』に対してポジティブな内容。前作の評判がイマイチなことを踏まえれば、敢えて前作を「腐す」コメントを掲載するのは前作をネガティヴに捉える層に対しては効果的かもしれない。一方で書店員こと『株式会社TORICO』の向田薫一さんのコメントは中々意味深で「コレ褒めてるのか?」という内容。この書店員が本作を評価した書店員92.3%のうちの1人なのかは気になるところだが、敢えてこの手のグレーなコメントも公式アカウントから投稿されている様子からは「もうネタでもいいから少しでも話題になって動員に結びついてくれ〜」という宣伝スタッフの切実な想いがあるのかもしれない。

 

※本作は「書店員の92.3%が絶賛!」と宣伝している

 

 

  • 最後に…

本作は「1〜1ヶ月半のスパンでの短期間二部作連続公開」ではどんなに評判が良い作品でも避けられない前編からの興行ダウン確実な後編の公開が6月下旬に控えているが、前編のオープニング結果を見るに中々の地獄。前作の興行不振から完結編公開まで漕ぎ着けたこと自体は評価ポイントだが、かなり厳しい結果になりそうだ。

 

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