長澤まさみ主演『コンフィデンスマンJP 英雄編』が公開され、メガヒット公開中の『劇場版 呪術廻戦0』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を破り動員ランキング初登場1位を獲得した。
- 視聴率全話一桁から人気シリーズへ
『コンフィデンスマンJP』シリーズは2018年4月〜6月にフジテレビの月9枠で放送されたテレビドラマ。当時の月9枠は「最低視聴率更新」が続き、『リーガルハイ』の古沢良太脚本で『プロポーズ大作戦』以来11年ぶりの長澤まさみ主演月9ドラマには大きな期待と不安が寄せられていた。そのため当時のネットニュースでは「長澤まさみ主演の新作ドラマが今後の月9枠の存続を左右する」と報じられるなど、良くも悪くも注目を集めていた。しかし初回視聴率は9.4%と二桁に届かず、平均視聴率も8.9%と全話一桁の不発。そのため「長澤まさみの高額ギャラと見合わない数字」「あれだけ振り切った演技で数字が取れないのは彼女の今後のキャリアに関わる」とネットニュースの餌食にされ、尚且つ「放送前からドラマは全話撮影済みで、映画化も決まっているので低視聴率でも打ち切りにできない」という裏事情から揶揄の対象にもなった。
一方でドラマ放送の翌年に公開された『コンフィデンスマンJP ロマンス編』は興行収入29.7億円の大ヒットを記録。また映画のタイアップで放送されたスペシャルドラマ『コンフィデンスマンJP 運命編』も視聴率10.3%とシリーズ初の二桁をマークした。そのため『コンフィデンスマンJP』シリーズはドラマ放送終了から1年経って、ようやく数字的に評価された作品となった。
- 東出昌大の不倫、コロナ、そして…
そんな人気シリーズになった『コンフィデンスマンJP』シリーズは『ロマンス編』公開の翌年に劇場版第2弾『プリンセス編』の公開を決定。しかし公開年の1月に『週刊文春』がボクちゃん役の東出昌大の不倫を報道。その結果、「東出昌大へのバッシングが強くて、プロモーションができない」「降板の可能性」など再びネットニュースの餌食となる。その上、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出により同年5月に公開を予定した映画の公開延期が決定。映画館も閉鎖され、日本だけでなく世界中が暗くなる中、他の公開延期作品に先駆けて7月公開を決めるも、その6日前にジェシー役の三浦春馬さんが死亡。更にその日が『ロマンス編』の地上波初放送日だったこともあり、本作は良くも悪くも注目を浴びた。
そんな暗い話題が続く中、『プリンセス編』は「笑おう」というCMのコピー通り、興行収入38.4億円とコロナ禍にも関わらず前作超えの大ヒットを記録。しかし上映終了間近のスタア役の竹内結子さんが死亡。短期間で亡くなった両者が本シリーズで共演し、尚且つ映画が公開中だったことからSNSでは「呪われた作品」などという不愉快な扱いも受け、またしてもネットニュースのターゲットにされることになった。
- ダー子たち「最後の闘い」も大ヒットスタート
ネットニュースの中には「長澤まさみはもう『コンフィデンスマンJP』をやりたくないから、決まっている次回作で終わりになる」「脚本家の古沢良太さんも2人の死に頭を悩ましている」という趣旨の内容もあった。これらの報道が事実がどうかは分からないが、状況を考えればなくもない話だ。そして、こうした複雑な想いは作品を楽しむファンサイドでも少なくない人が抱えていた。
そして最新作『英雄編』の内容は2年前に3人の出合いのキッカケにもなった「3代目ツチノコ」を亡くしたことで「オサカナ釣り」への意欲を失ってしまったダー子たちが最後の闘いとして、騙し合いバトルを開幕させるという内容。そんな本作は週末2日間で4.71億円、オープニング3日間で5.90億円を記録。最終興行も29億円前後見込みと『ロマンス編』『プリンセス編』に次ぐ大ヒットとなった。
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- 最後に…
3作連続大ヒットなった『コンフィデンスマンJP』シリーズだが、ダー子たちの詐欺師人生と本シリーズの今後がどうなるかは是非劇場で確認して欲しい。
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